君への距離
「…お疲れっ!」

翼も照れながら言った。



「びっくりしたぁ―」杏が笑う。



「かっこよかったよ!杏ちゃん本当にすごい選手なんだね!!」



「あはは、翼くんに言われたくないよ~!」


「僕なんて、全然だよ!足平気?」



「まだ平気みたい!やれるだけやってみるよ!!」



「あはは!すごいなぁ~…、さすが杏ちゃんだね!!」




「たくましいでしょ?」

杏がケラケラ笑う。



翼もつられて笑う。


夏の夕暮れの涼しい風が二人を包んでいた。



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