君への距離
手術室前の廊下で6人は黙って座っていた。


ふいにリョースケが立ち上がり、廊下を行ったり来たりしはじめた。

落ち着かないようすだ。





「よく、さ…」
ふいにリョースケが言った。

「よくドラマであるよな、こうゆうシーン!」



「あ、あるある!ケンイチのやつひとりで主役気取りかよ!」

あえて明るくシオも言った。

「たいてい助かるんだよな!医者がでてきて…一命をとりとめました!って」





アツシ、
「今度ケンイチに何かおごらせようぜ!こんな朝っぱらから呼び出しやがって…」


マサキ、
「焼肉!焼肉!」




不安で潰れそうになりながらみんなは強がって笑った。





ただひとり、



杏以外は…






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