君への距離
ケンちゃんはそれから3日後に実家のある島根に帰った。
迎えにきた両親との久しぶりの再会は皮肉にもこんな形となってしまった。
「今まで健一と仲良くしてくださってありがとうございました…」
この日、病院に来ていた6人とレッドストロンガーズのメンバーたちにケンちゃんのお母さんが涙ながらに頭を下げた。
みんなあまりの急な別れに言葉を失っていた。
霊安室で悲しみの対面をした後で、ケンちゃんの両親はロビーにいた6人に話しかけた。
ケンちゃんのお母さんが言った。
「健一が電話でよくうれしそうにみなさんの話をしておりました。野球部にいい仲間とかわいいマネージャーさんがいるって…」
杏、
「そんな…」
「健一の分もみなさんどうかお元気で…」
「あの!あたし…
ケンちゃんのヘルメット落としてヒモ切っちゃって…だから…」
杏は泣き出した。
「気にしないで!」
ケンちゃんのお母さんは優しく言った。
「あれだけの事故だったんですもの!たとえ世界一頑丈なヘルメットをかぶっていたとしても助からなかったと思うわ…
あなたが気にすることなんて全然ないのよ、
辛い思いさせてごめんなさいね…」
迎えにきた両親との久しぶりの再会は皮肉にもこんな形となってしまった。
「今まで健一と仲良くしてくださってありがとうございました…」
この日、病院に来ていた6人とレッドストロンガーズのメンバーたちにケンちゃんのお母さんが涙ながらに頭を下げた。
みんなあまりの急な別れに言葉を失っていた。
霊安室で悲しみの対面をした後で、ケンちゃんの両親はロビーにいた6人に話しかけた。
ケンちゃんのお母さんが言った。
「健一が電話でよくうれしそうにみなさんの話をしておりました。野球部にいい仲間とかわいいマネージャーさんがいるって…」
杏、
「そんな…」
「健一の分もみなさんどうかお元気で…」
「あの!あたし…
ケンちゃんのヘルメット落としてヒモ切っちゃって…だから…」
杏は泣き出した。
「気にしないで!」
ケンちゃんのお母さんは優しく言った。
「あれだけの事故だったんですもの!たとえ世界一頑丈なヘルメットをかぶっていたとしても助からなかったと思うわ…
あなたが気にすることなんて全然ないのよ、
辛い思いさせてごめんなさいね…」