君への距離
第5話
夢へ
「中塩く―ん!!」
ライトスタンド方向から黄色い声援が飛んでいる。
今日は新チーム初の公式戦、大学での試合ということもあり観客もけっこう入っていた。
「シオ、叫ばれちゃってるし!」
リョースケがうらやましそうにシオをこづく。
「シオ効果…、こんなに観客いたのはじめてだ!」
タクさんが驚いたように言った。
「なんかテンションあがるわぁ!」
ヨースケさんもそう言って念入りにグローブを磨きはじめた。
シオ、
「でも今日は、翼が初お目見えだからなっ!」
マサキ、
「そうやん!シオのファン全部持ってかれるぞ~!!」
杏はあからさまに嫌な顔をした。
「あはは…」
翼が興味なさそうに相づちをうった。
うつむいてスパイクのヒモを結びなおしている。
リョースケ、
「翼クール!野球以外は興味ありません!みたいな~」
翼、
「杏ちゃん、ボールちょうだい!」
「お!!」
杏は急に言われてびっくりした。
シカトされたリョースケは白目をむいて怒っていた。
一番きれいなボールを探して、
そして、ありったけの
『頑張れ!』
を込めて…
「いってらっしゃい!!」
杏はそう言って翼にボールを手渡した。
ライトスタンド方向から黄色い声援が飛んでいる。
今日は新チーム初の公式戦、大学での試合ということもあり観客もけっこう入っていた。
「シオ、叫ばれちゃってるし!」
リョースケがうらやましそうにシオをこづく。
「シオ効果…、こんなに観客いたのはじめてだ!」
タクさんが驚いたように言った。
「なんかテンションあがるわぁ!」
ヨースケさんもそう言って念入りにグローブを磨きはじめた。
シオ、
「でも今日は、翼が初お目見えだからなっ!」
マサキ、
「そうやん!シオのファン全部持ってかれるぞ~!!」
杏はあからさまに嫌な顔をした。
「あはは…」
翼が興味なさそうに相づちをうった。
うつむいてスパイクのヒモを結びなおしている。
リョースケ、
「翼クール!野球以外は興味ありません!みたいな~」
翼、
「杏ちゃん、ボールちょうだい!」
「お!!」
杏は急に言われてびっくりした。
シカトされたリョースケは白目をむいて怒っていた。
一番きれいなボールを探して、
そして、ありったけの
『頑張れ!』
を込めて…
「いってらっしゃい!!」
杏はそう言って翼にボールを手渡した。