君への距離
杏はショックを受けていた。
ひとしきり泣いたからお腹もすいていた。
自炊する気力もないのでコンビニで何か買おうと思っていた。
(おにぎり~…)
杏がシャケおにぎりに手を伸ばした。
ガシッ
誰かに手首をつかまれた。
「俺のシャケ~!」
シオだった。
杏はイライラしていたので、
「シオジャケ…」
と、ぼそっとつぶやくとシオを無視しておにぎりをつかむとすたすたレジへ歩いていってしまった。
「ちょっ!杏ー!!」
シオが杏についてコンビニから出てきた。
「何怒ってんの?」
「……」
「ん?何かあった?」
「…仲間はずれ!」
「んん?」
「あたしだけベンチから追い出された!」
「あっ、ああ!あれは…しょうがない。」
「は?」
「男の子は女の子に弱いとこ見せたくないもんだ!たとえケガしてめちゃめちゃ辛くても。」
「……」
「べつに杏を仲間はずれにしようとか、ウザいとか思ってんじゃないと思うよ!」
シオはそう言って杏の頭を撫でた。
「よかったねぇ」
杏はニヤニヤしそうになるのをごまかすように膨れっ面をすると、さっき買ったおにぎりの入った袋をシオに押しつけ、走り去っていった。
ひとしきり泣いたからお腹もすいていた。
自炊する気力もないのでコンビニで何か買おうと思っていた。
(おにぎり~…)
杏がシャケおにぎりに手を伸ばした。
ガシッ
誰かに手首をつかまれた。
「俺のシャケ~!」
シオだった。
杏はイライラしていたので、
「シオジャケ…」
と、ぼそっとつぶやくとシオを無視しておにぎりをつかむとすたすたレジへ歩いていってしまった。
「ちょっ!杏ー!!」
シオが杏についてコンビニから出てきた。
「何怒ってんの?」
「……」
「ん?何かあった?」
「…仲間はずれ!」
「んん?」
「あたしだけベンチから追い出された!」
「あっ、ああ!あれは…しょうがない。」
「は?」
「男の子は女の子に弱いとこ見せたくないもんだ!たとえケガしてめちゃめちゃ辛くても。」
「……」
「べつに杏を仲間はずれにしようとか、ウザいとか思ってんじゃないと思うよ!」
シオはそう言って杏の頭を撫でた。
「よかったねぇ」
杏はニヤニヤしそうになるのをごまかすように膨れっ面をすると、さっき買ったおにぎりの入った袋をシオに押しつけ、走り去っていった。