君への距離
試合明けの練習、


やはり一番乗りは杏だ。




「おは―!」
リョースケとマサキが元気よくやってきた。

「おはよう」
杏もいつものように笑顔で返した。


次にアツシが、


そして翼もやってきた。

杏に緊張が走る。



「おはよう!」



「大丈夫だった?肩…」
杏が勇気を出して聞いた。




翼が微笑む。

「全然平気!





だって全国への予選、まだ始まったばかりだもんね!」





「頼もしいぜ!翼チャン!」
リョースケが盛り上がって言った。

「よし、練習すっぞ!」
アツシのテンションも上がる。


みんなはグランドへ走り出した。
杏もボールバックを持ってみんなのあとをついていく。







シオが遅刻したことにすら誰も気づいていなかった。








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