君への距離
マサキの部屋に着いた。


コンコン、



翼は遠慮がちにドアを叩く。




反応は、…ない。





ドンドンッ!!






「っるせ―!!」
ドアを開けたのはリョースケだった。
寝ていたようだ。

翼を見てびっくりした様子だった。



「…リョースケ」


「なんだよ…」


「…ごめん!!!」
翼は素直に頭を下げた。


「……」
リョースケは目を丸くしていた。



「ほんと、ごめん!!」




「……っはは」
リョースケが笑いだした。

「あはは、やめろよ!似合わねえっつ―の!!」



翼は顔をあげてニヤリと笑う。

「人が真剣に謝ってんのに、このやろ―!!」




二人は大声で笑い合った。





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