君への距離
軟式ならそこそこイケるやろ、という気持ちもなかったわけではない。





レッドに入って1ヶ月もたつと自分の弱さに腹が立ちはじめた。



ここではみんな、いろいろなものを抱えて野球をしているのだ。



リョースケは中指、マサキは左手首の痛みをそれぞれ慢性化させていたし、アツシは右膝に爆弾を抱えていた。他の先輩たちも何かしらのケガや障害を持っていた。



翼にいたっては肩に爆弾、しかも特大サイズの時限爆弾!を背負っている。




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