君への距離
学校までの道を杏は猛ダッシュしていた。



最近足の調子がいい杏は、走りながらだんだん気持ちよくなってきた。


(楽しい!!)




チリンチリ―ン♪



後ろから自転車でやってきたのはアツシ。



アツシも杏と同じくデイタイムだ。



アツシ、
「杏、遅刻~♪」


杏、
「お前が言うな!!」


アツシ、
「てか荷物は?」



杏は走りながらポケットを指さす。


アツシ、
「お前はパチンコ帰りのオッサンか!!」



ムカついた杏はアツシの自転車の荷台に飛び乗った。


アツシ、
「杏、テメ!ちょっと!!」


フラフラ揺れる自転車。


落ちつくと、
「よっしゃ!杏、1限どこだ?」



「A棟!!」



「研究棟におろしてやる!!」



「一番遠いじゃん!いやだぁ―!!」




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