良と遼〜同じ名前の彼氏〜
「こんにちは〜」
少し鼻にかかる甘い声が玄関の向こうから聞こえた。
「は〜い」と答えて玄関を開けると、立っていたのは白い肌にふっくら丸い頬と黒髪が印象的な女性だった。
聡子さんだ。
朝遼平から「サトちゃんがかぼちゃ持ってくるから受け取ってくれねぇ?」と聞いていたからすぐに分かった。
「聡子さんですよね」
あたしが遠慮がちにきくと、
「いいよ"さん"なんてつけなくて。サトちゃんでいいから」
とサトちゃんはカラカラ笑った。
想像していたよりもずっと話しやすくてあたしはホッとした。
あのグループの彼女といったらどんなヤンキーが登場するのか、正直大分不安だったのだ
「良かったらあがって。お茶いれる」
あたし促すと、サトちゃんは「いいの?じゃあお邪魔するね」とパンプスをきっちり並べて部屋にあがった。
あたしがキッチンでティーパックの紅茶を淹れている間も、サトちゃんの声は部屋から届いてくる。
「奈美ちゃんてゆうんだよね?アユから聞いてる。
昨日あたしがひじきの煮物届けた時さ、もしかして奥にいたの奈美ちゃん?」
「あ……うん、そうだよ」
「やっぱり〜ごめんね!チャイムうるさかったでしょ」
「あ……ううん!気にしないでくれていいよ」
「ねぇ、奈美ちゃんの髪の色ってアユとお揃いなんだね。いいなぁ〜そうゆう金髪とか似合って。
あたしも茶色くはしたことあるんだけど、暗い色のほうが似合うっていっつも言われるの」
「あの…」
あたしはアップルティーの入ったマグを2つ持って部屋に入ると、サトちゃんの隣に座った。
「アユって……遼平のことだよね?
どうしてアユなの?」
「どうしてって……そのまま」
「そのまま?」
「うん。アユの名前。鮎川遼平でしょ」
その瞬間、あたしがアツアツのマグを床に落としそうになったのは言うまでもない。
「あゆかわりょうへい!?」
少し鼻にかかる甘い声が玄関の向こうから聞こえた。
「は〜い」と答えて玄関を開けると、立っていたのは白い肌にふっくら丸い頬と黒髪が印象的な女性だった。
聡子さんだ。
朝遼平から「サトちゃんがかぼちゃ持ってくるから受け取ってくれねぇ?」と聞いていたからすぐに分かった。
「聡子さんですよね」
あたしが遠慮がちにきくと、
「いいよ"さん"なんてつけなくて。サトちゃんでいいから」
とサトちゃんはカラカラ笑った。
想像していたよりもずっと話しやすくてあたしはホッとした。
あのグループの彼女といったらどんなヤンキーが登場するのか、正直大分不安だったのだ
「良かったらあがって。お茶いれる」
あたし促すと、サトちゃんは「いいの?じゃあお邪魔するね」とパンプスをきっちり並べて部屋にあがった。
あたしがキッチンでティーパックの紅茶を淹れている間も、サトちゃんの声は部屋から届いてくる。
「奈美ちゃんてゆうんだよね?アユから聞いてる。
昨日あたしがひじきの煮物届けた時さ、もしかして奥にいたの奈美ちゃん?」
「あ……うん、そうだよ」
「やっぱり〜ごめんね!チャイムうるさかったでしょ」
「あ……ううん!気にしないでくれていいよ」
「ねぇ、奈美ちゃんの髪の色ってアユとお揃いなんだね。いいなぁ〜そうゆう金髪とか似合って。
あたしも茶色くはしたことあるんだけど、暗い色のほうが似合うっていっつも言われるの」
「あの…」
あたしはアップルティーの入ったマグを2つ持って部屋に入ると、サトちゃんの隣に座った。
「アユって……遼平のことだよね?
どうしてアユなの?」
「どうしてって……そのまま」
「そのまま?」
「うん。アユの名前。鮎川遼平でしょ」
その瞬間、あたしがアツアツのマグを床に落としそうになったのは言うまでもない。
「あゆかわりょうへい!?」