良と遼〜同じ名前の彼氏〜
また、不意打ちのキス。


「ちょっと…っ」


慌てて辺りを見回すあたしの頭をポンポン叩いて、遼平は歩き出した。


「じゃあまた明日な」


新幹線の切符が改札に吸い込まれていく。


ホームへの階段を上がりきる手前で、遼平はあたしを振り返った。


両手を大きくふるあたしに片手をあげ、遼平は新幹線のホームへと姿を消した。
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