愛されたい でも愛されない
ボクの日常
すごくすごく幸せな夢を見た。
お父さんとお母さんに愛されて、ボクの大好きなケーキをたくさん食べる夢・・・。
二人の笑顔は、ケーキのようにとてもとても甘かった。


「さっさと起きなさい!!!」

甘い夢はいつものお母さんの怒鳴り声で掻き消された。
ゆっくりと目を開けると眉間にしわを寄せたお母さんの顔。
とてもとても怖い顔。

「ごめんなさい。」

そう謝るのもいつものこと。
そしてボクが謝ると、お母さんがもっと怖い顔をするのもいつものこと。

「早く来なさい」

お母さんは静かにそう言うと、さっさとボクの部屋から出て行ってしまった。
お母さんが出て行くのを確認してからボクは布団から起き上がり、そして服を着替える。
そして素早く階段を下りると椅子に座り、一人でご飯を食べる。
おかずは無い。
お母さんは朝ごはんのおかずを作ってくれない。
ボクの分だけ。
お姉ちゃんやお父さん、そして自分の分はあるのに、ボクの分は作ってくれない。
ボクは朝四時におきて一人でご飯を食べるのに、
みんなは朝七時に起きてみんなでご飯を食べる。
ボクだけ仲間はずれ。
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