もう泣かないで
お姉さんが、

「ここはいいから二人で話
てきなさい。」


と言ってくれたので、少しだけ二人で歩いた。



あの日政巳が家に帰ったら、


お父さんは仕事場で、睡眠薬を飲み死んでいた。



友達の借金の肩代わりをした為、



自分の会社が倒産してしまったのだ。



政巳は、「こんな事で、

死ぬなんて、悔しくてならない。」と泣いた。



私も悔しかった。



政巳もう泣かないでと言おうとしたが、



声にはならなかった。



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