私心*君心*恋心*愛心
××××××××××××

突然の告白から、リカは俺を避けているみたいだ。


まさか、リカが俺を好きだったなんて…


リカは男友達のような感覚で付き合って来たから、女として見たことがなかった。


「あっ、リカ!おはよう♪」


「おはよ!」


リカの名前と声にドキンと胸が高鳴り、その姿を見てドキドキが止まらなくなった。


いつものお団子頭ではない、髪を下ろしたリカを初めて見るかも…


俺の方を見ることもなく、サラサラの長い髪をなびかせ自分の席に座った。


隣の席の奴と楽しげに話している姿を見て、ズキンと胸が痛んだ。


なんで、俺には笑いかけてくれないんだよ…


放課後、俺はリカのバイト先に来ているが、店の中には入れず、外から中を見る事しか出来ない。


いつもの俺ならオクノさんを目で追っているはずなのに、今の俺はリカを追っていた。


裏口近くでリカが出てくるのを待っていると、しばらくしてリカが出てきた。


俺に気づいたリカは足早にその場から去ろうとしていた。


「待てよ、リカ!俺の話を聞けよ!」


リカに駆け寄り腕を掴んだ。


「俺、リカと話せなくて苦しかった。他の奴と楽しく話してるリカを見て胸が苦しかった。」


「何言ってんの?ハヤトはオクノさんの事が…」


「最後まで聞けよ!俺もオクノさんの好きだと思ってた。でも、それはただの憧れに過ぎなかったんだ。」

「・・・」


「今頃になって気づいたんだよ!俺はリカの事が好きだって…」


「なにそれ…」


「リカと久しぶりに話せて…今、すげードキドキしてる。…告白だって初めてなんだからなっ!」


リカをそっと抱き寄せ、俺の胸に耳を当てさせた。


「ホントだ…」


「なぁ…この髪型は反則だって…」


「えっ?なんで?」


「かわいすぎて、誰にも見せたくね~!」


「ハヤトって独占欲強すぎなんだね♪」


「こうしてやるっ!」


そう言って俺はリカのおでこにキスをした。


こんなに独占欲が強かったなんて、俺も今気づいたよ。


*END*
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