月に問う
「あちゃ〜!瞳、銀河の痛いとこ突いちゃったね」




慧心が俺の気持ちを悟っているようで、瞳と俺を交互に見ながら冗談まじりで瞳の肩をポンポン叩きながら言った。




確かに今までいろんな女と遊んで来たけど、一度も付き合った事なんてない。




だから、今まで誰かを好きになった事なんてない。




好きになった時の気持ちがどんなものかなんて、知らない俺にとっては恋は未知の世界なんだ。




俺だって、このままじゃダメだって事位知ってるよ。




知ってるけど…




そんな事を考えてると瞳がまたズキッとする事を言って来た。




「そろそろ、本気で恋してみたら?」


『…えっ?』




その言葉にびっくりして瞳の方を見ると優しい顔で俺を見ていた。




その表情には瞳が今幸せな恋愛をしている事がわかったような気がした。


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