月に問う
『「・・・・・」』




星河の乱入によって、あと数ミリで唇が重なるところで二人の動きが固まった。




『せーいーがーっ!!あとで覚えとけよ!』




そのまま唇を重ねる気にもなれず、美月チャンから離れ隣にゴロンと寝転んだ。




『ごめん、弟が…。』




美月チャンを見ると寝返りをうち、こっちを見て恥ずかしそうに小さく笑いながら頭を横に振った。




「あっ!月…。」




美月チャンの言葉に窓の外を見上げると夜空に浮かぶ丸い月が俺達を見下ろしていた。




今までは監視されているようで怖かったけど、今日からは違うように思えた。




温かく見守られているように思えたんだ。




なぁ…




お前に誓うよ…




今まで適当にやって来た俺だけど…




初めて好きになった人を
これからもずっと…




美月チャンだけを大切にするよ…




だから、俺達を見守っててくれよ。




月を見上げ、心の中で月に呟いた。




初めての恋。




初めての彼女。




これから始まる俺達の恋愛。




どんな未来が待っているのかまだ俺達にはわからないけど…




美月チャンと一つ一つ大切に時を刻んで行きたい。




月に問う〜俺の初恋〜
end


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