月に問う
―放課後




『あ〜ぁ、ヒマだなぁ。銀河はデートだし…。俺って寂しい奴。彼女欲しいな〜。』




ダラダラしながら廊下を歩いているとどこからか笑い声が聞こえてきた。




笑い声が聞こえてきたのは教室。




覗いてみると…




げっ!!




また、あの女かよ!




!!!!!!!!!!!




あの女=結城を見ると携帯で誰かと楽しそうに笑いながら喋ってる。




あいつでも笑うんだな。




ホントに笑った顔ってかわいいんだな。




すげー楽しそうに笑ってる。




すげー無邪気に笑ってる。



―ドキン




なんだこの気持ち…




ハッ!?




結城の笑顔に見とれていたが我に返った。




ヤバイ!




あんな女の事、一瞬でもかわいいと思った俺って…




マジ、ありえねぇ!




俺の頭もとうとうイカれてしまったのかよ…




きっと、女がいなくて恋しくなったに違いない!




帰ろ帰ろ!




自分に言い聞かせながら、胸の高鳴りが何なのか解らずに学校をあとにした。


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