ヴァンパイアに恋をして
私は、しばらくティルを抱き締めたまま動かなかった

涙は止まることはない

ティル…

ティル…

弟同然だったんだよ…

私にとって、大切な弟…

ティル…

大好きだよ…

私は、ティルをゆっくりとおき、ローレンを睨み付けた

いままでにない怒り

「ウィル!!
いらない意地なんかいらないから、私の血を飲みなさい!!」

私は、ウィルにも睨んだ

「飲まないなら、無理矢理でも飲ます」

怒りで、羽が広がり背中が痛い

でも…

ティルは、刃が刺さったんだ

こんなの痛いのに入らない

きっと、いまの私には殺気がすごいだろうな

「早く、飲んでウィル!!」

ウィルはしばらく考えていた…

そして…

「わかった」

そう言って、私の首に手をかけた
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