ヴァンパイアに恋をして
「そうだったのか…」

ローレンは、ゆっくり口を開いた

「悪かったなウィル
お前を恨み続けてた
なにも、知らないのに…」

ローレンは、優しい微笑みを私たちに向けていた

「いいんだ…」

ウィルは、ローレンに近づいた

「一緒に帰ろう」

ウィルは、倒れているローレンに手を差しのべる

だが…

「いや…殺してくれ
頼む」

そう言った…

確かに、殺してくれと…

「お兄さん
何で?」

私が、震えながら聞いた

「俺は、たくさんの人を殺した…
だから、罪を償いたいんだ…
頼む」

「わかった…」

ウィルは、静かに答えた

「ウィル!!」

私は、ウィルを見つめた

「ローレンの望みなんだ…」

俺は、長い爪を心臓に向けた

「ありがとう…」

ローレンは、優しくウィルを見つめた

「さよなら…兄様」

そして、ウィルの爪はローレンの心臓を貫いた
< 170 / 184 >

この作品をシェア

pagetop