ヴァンパイアに恋をして
ウィルは涙を流した私を見て驚いたのか、顎から手を離した

そして、私は座り込んだ

「椿様?」

そんな姿を見たティルは心配そうに、私を見つめる

ティルに心配かけてる…

「ごめんね。大丈夫だよ。ご飯作るね」

私は、なにもなかったように笑顔でご飯作りを再開した

ティルには心配をかけさせたくなかった

ただそれだけ

作り笑いなんか慣れてる

家族の前や学校ではいつも作り笑いだから…

私が作り笑いだなんてみんな気付かない

ウィルだってティルだってきっと気付かない…
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