涙模様
滴ナミダ

夢を見た



あなたが
金柑の木の下に立っていた

あの時と変わらない
同じ場所で
同じ笑顔で
立っていた

私は
泣いた

今迄が幻だったと

あなたが
そこにいて
私は嬉しかったから


近づく事さえせず
泣いていた


金柑の薫も
陽射しの温もりも
ないのに
気付かずに泣いていた


ただ ただ
本当に
嬉しかったから




白けた 現実と日常へ
覚めた時
頬に残る涙は
何と呼ぶのか…


確かにあなたと
対峙して
流したのに


まだ温かいこの涙は





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