‥伝えたいコトバ‥
彼女と津田じいが来て、不機嫌になるのは私だけ。
津田じいの孫、奈々ちゃんに対しての嫉妬、嫉妬する自分に対する自己嫌悪。
『お〜なあ!今帰りかあ〜!遅くまでご苦労さん!
なっちゃん、ほれ挨拶しなせ。』
『‥こんばんは!!』
『はは、えらいなー!ちっちゃい頃のなあにそっくりだ!』
『…こんばんわ』
と笑顔も見せずに言うと私はすぐに自分の部屋に向かった。
津田じいを奈々ちゃんに取られたのが悔しくて、寂しくてわざと冷たい態度をとった。
『最近どうしたの?
津田のおじいちゃんも心配たよ。ちょっとは顔見せなさい。』
『別に。疲れてるから今日は無理。』
母の言葉にも耳を傾けなかった。
津田じいの気を引きたくてわざと心の中と逆の行動をとった。