‥伝えたいコトバ‥
ごくたまに、津田じいは一人で店に来ることもあった。


『なあ、たまにはじーちゃんに学校のことおせーてくれや!』


そう言って半ば無理矢理私をその場に留まらせると、

学校ではどんな授業が好きなのか、
部活は楽しいか、

友達とはうまくやってるか

一気に尋ねると、無愛想に答える私に笑顔で『そーかそーか』と話しを聞いてくれた。



津田じいの中に自分が忘れ去られていないんだと実感するとうれしかった。



ぎくしゃくしてはこうして蟠り(わだかまり)が溶け、溶けてはまた時の経過で溝ができる。


雪が溶け春がくるように、いつかは昔みたいになれるような気がしてた。


津田じいだってそうでしょ?
そう思っていたよね?
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