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「どうでした?」
ドアを開けるとすぐさま心配そうにハルタが口を開いた。
「あー、怒って帰った。てか、やっぱりありゃ惚れてるよなぁ。最初は探り入れるだけのつもりだったんだけど、あそこまで反応するとは……俺も甘かったぜ」
ため息をつきながら、ドカッと身体を投げ出すように床に腰を降ろしたアキトは、更に長い足を投げ出し背中のスツールに肘を掛けた。
「いや、僕もまさかあそこでナオヤさんがキレるとは思わなくて、すいません」
「謝るなよ。巻き込んだ俺が悪いのに。こっちこそ、ゴメン」
ゴメンと頭を下げたまま、うつ向いたアキトを元気づけるように、ハルタは会話を続ける。