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「眉間に皺よってるって!」
そう云って、笑いながら私の頭を小突いたヤツは、一瞬イラついた私に“まぁまぁ”と云ってから年季の入ったZIPPOで火を着けてくれた。
クセがあるけど、落ち着く。私はこの匂いも味も大好きだった。
「あ、本当に大丈夫なんだ。女の子に嫌われるんだよね、これ。クサイってさ」
「だから、好きだって云ったじゃん」
「あぁ……確かに。香りじゃなくて匂いって云ったしな……」
手元で一本、煙草を弄ぶ指が綺麗だった。