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両足を抱え込み、体育座りで拗ねたように口を尖らせる女に呆れ果てるアキトが次に目にしたのは、テーブルの上に並んだ空き缶数本。
「あーっ! 全部飲んでるしっ!! マジであり得ねぇ」
「いいじゃん。どうせ飲みに行くんだから」
しれっとした態度の女に拳を震わせつつも、なんとか冷静さを取り戻そうとする賢明なアキト。
(コイツに怒っても無駄だ。頑張れ、俺)
「てか、アキト企画物好きだったっけか?」
ぶちんっ……
アキトの中で、何かの袋の緒が切れる音がした。