ζGAULOISESζ
そんなアキトをお構い無しにナオヤはエッヘン!と鼻の頭を人差し指で弾いて、また歩き始めた。
「オレねぇ〜、解っちゃったんだぁ」
「何をだよ?」
「何で、あの日アッキーに怒ったのか」
「ああ、だからそれは」
「ブッブー! はい、不正解です。アッキー間違ってるよ」
「まだ何にも……」
「オレはちゃんと自分の気持ちに気付いたのっ! 気付いてないのはアッキーのほうでしょ?」
ナオヤに思いっきり指をさされて、はあっ!と声を上げながら、思わずくわえた煙草を落とした。
それでも、ナオヤは続ける。