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「もっと早く教えてよ〜。俺ばっか喋っちゃったじゃん。アキラの話、訊いてないよ、まだ」


「あー、そういえば……」


「あっ! 待った! 云わないで」



なんでだ?って顔をしてしまったんだと思う。
ヤツの大きな手がいきなり私の顔半分を覆い隠して、開きかけた口を塞いだ。

びっくりして、動けなかった。



「あぁ、ごめんごめん」



そう云って、ヤツは手を退かすと今度は自分の頭を人差し指でポリポリと掻きながら、目線を反らして苦笑いした。


固まったままの私を無視して、ヤツが先に口を開いた。





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