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なんか余裕の笑顔ってやつをされた気がして、語気が荒くなった。
「はあっ!」
「いいからいいから、俺待ってるから。ああっ! それから、さっきの話っ! くれぐれもナオヤには内緒だよー。や、絶対に内緒でお願いします。一生のお願い」
少しずつ、こちらを向いたまま遠ざかる先で一旦止まると深々とお辞儀しながら両手を合わせた。変なヤツ。
「わかったよ。云わないよ」
「ありがとー」
遠くても判る。“満面の笑み”ってやつだ。
「じゃあねー、おやすみ〜」
そう云って後退りをやめると振り返り、歩きながら大きく手を振って帰って行った。