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「要らねぇよ」
と、云った時には既に遅く……。向こうから、誰かを無理矢理引っ張ってくるナオヤが見えた。
「これねぇ、アッキー。ウチのドラム担当。
そんで、こっちの呑んだくれがオレの幼なじみでアキラ。女の子だけどアキラね。
まぁ、二人気が合いそうだから楽しくやってよね。じゃ、後ヨロシク〜」
「おっ、おい! 後ヨロシク〜って何だよっ」
慌てた私を置いて、ナオヤは盛り上がりの中に帰っていった。
あんなんでも、ギター1本持たせるだけで人が変わる。正直、演奏も歌も予想をはるかに超えてなかなかのもんだった。
それだけは私の耳が認めてやる。