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そして、残されたアッキーとやらは、大人しく隣に腰を降ろすと同時に取り出した煙草に火を着けた。
「名前。アキラって云うの?」
低い、聞き取り難い声。
でも……、嫌じゃない。そんな気がした。
「そうですけど……」
「ふぅーん。俺は暁人。アカツキの人でアキトってぇの。宜しく」
「はぁ、どうも」
吸ってる煙草が気になった……
独特の匂い。
私が知ってる煙草の中で一番好きなそれは、余り見かけない銘柄だった。私も特別な時にだけ、吸うことにしていた。