悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!



「……ら、ラムと?」



「そうだ、ラムと。チケット今日の夜で最後なんだ。わかったら早く準備しろよ、ラムぶへが!?」



ラムはお兄ちゃんの顔面を殴り、立ち上がりました。


「んんぉぉ!?んんぉぉ!!」



もだえるお兄ちゃん。



それに背中をむけ、ラムは階段をかけのぼりました。



半分ほどのぼり、お兄ちゃんに「すぐ準備する!」と言い残し、自分の部屋に入ります。



心はるんるん気分。



「しかたがないなぁお兄ちゃん!」



ラムは衣装室からお気に入りの服をとりだし、



「……今日だけよ?」



と、まんめんの笑みでささやいたのでした。



「えへへ!」





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