悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!



『もしもし、めーちゃんかい?』



聞き覚えのあるしおれた声、兄の名をめーちゃんと言うそのどくどくのネーミングセンス。



「ば、ばぁちゃん!?」



兄はおどろいた。



「ばぁちゃんなのか!?」



『そうじゃよ、ばぁちゃんじゃよ』



ばぁちゃんと名乗ったしおれた声はさらに続けた。



『それよりな、聞いてけれ?ばぁちゃん、今保険金払えなくてこまっとるんよ。だから口座にふりこんでほしゅうて……』



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