悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!
捜索開始
「おばあちゃぁん!ただいまぁ!」
セミがけたたましく鳴く田舎、そこに立つ大きな家の玄関で、ラムは叫んだ。
大きなといっても、洋風ではなく和風のたたずまい。
ここは、ラムと兄が普段生活している家から、車で40分ほどのところにある、山奥のおばあちゃんの家。
小さい頃から馴れ親しんだこの家が、二人の生れ故郷と言っていい。
そして、
「おぉ、お二人さん、久しぶりじゃの」
その家の裏からひょこんと現れたこの老人、こいつがおじいちゃんである。