悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!

勘違いです!




けっきょく、ラムと兄は自宅にいったん戻り、(ピカピカの)車をおいて歩いて犬を探すことにした。



とりあえず、ちんちん(犬の名前)がこちらの家にいたときの散歩コース、川の横の道をとぼとぼと歩いてみる。



ここは前、ラムのためにお兄ちゃんが不良グループと戦った橋をくぐる川。



地元の人からは‘三’(みつぼう)と呼ばれている。


「みつぼうの横をあるくなんて久しぶりね」



ラムが言った。



「そうか?」



兄はめんどくさそうな表情で返す。



しかし、何とも言えない平和な時間が流れていた。



川の流れは穏やかで、蒼い空のキャンパスに白い雲の絵の具がてんてんと……。



ラムたちが歩いている道には、散歩やベンチに座って日光浴(若いにいちゃんが日焼けしてる)をする人が見られる。



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