悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!
そこには、いつもの元気な様子はなく、かといって怒っている感じもなかった。
「お前、どうした?」
思わず、そんな言葉を口に出していた俺。
「……どうしたって、何が?」
「だから、元気ねぇからどうしたのかって聞いてんだよ、馬鹿」
試しに挑発もしてみる。
だが、ラムは何の反抗する態度も見せず、俺に笑顔を向け、
「ラムは大丈夫だよ?えへへ、ありがとう、お兄ちゃん!」
と、言って料理に戻った。
そのときのラムの笑顔は、俺が久しぶりに見た悪魔(ラム)の本当の笑顔だったのかもしれない。
少し、ドキッとしてしまった。