悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!



そして、今にいたるわけです。



「頑張るとは言ったものの、どうしよう……」



ラムはシチューの味見をしながら考えます。



なんだか落ち着きません。


お兄ちゃんを好きな人がいる、そう考えると、なんだか……。



「うまそうじゃん」



突然、お兄ちゃんの声が横から聞こえて、ラムはびくっと振り向きました。



お兄ちゃんがいます。



「いやぁぁぁぁ!!」



ラムは思わず持っていたシチューを掻き混ぜるおたまを、お兄ちゃんの顔面に投げつけてしまいました。



「ぬごわ!?」



お兄ちゃんはあつあつのシチューがついたあつあつのおたまをくらい、変な声を出しながら豪快に倒れました。



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