悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!
危なかったです。
あのまま驚いたままだったら、きっとお兄ちゃんになにかと怪しまれていたでしょう。
考えていたお兄ちゃんの悪口をとっさに言えたのは奇跡、それとも身に染みた・悪口を言う・という反射行動なのでしょうか。
これからは気を付けなければなりません。
ラムは、シチューを一口飲みました。
我ながら凄くいい出来です。
そして、また考えるのです。
なぜ、あの子はお兄ちゃんを好きになったのか。
なぜ、今自分がとてもいやな気持ちなのか。
「はぁ……」
ラムは深いため息をつきながら、お兄ちゃんを見ました。