悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!
「馬鹿なお兄ちゃん」
高くアニメのキャラクターのような声がいきなり隣から聞こえ、頭に衝撃がはしった。
「いってぇぇなぁぁ!」
俺は、しばらくしてから自分がうたれたことに気付いた。
「お兄ちゃんがまだまだなんだよぉ」
得意げに笑みを浮かべる妹ラム。
ピンクのハートガラパジャマが女の子らしいラムは、肩下まである茶髪をふわりとはずませ、
「……弱」
の一言を俺に浴びせた。
「て、てめえ!」
俺は歯を食いしばり、ラムをにらみつける。
ラムはそんな俺を見ると、満足気に廊下へ出ていった。