悪魔なお前のせぇで、俺は一生恋人が出来ないままだ!



「馬鹿なお兄ちゃん」



高くアニメのキャラクターのような声がいきなり隣から聞こえ、頭に衝撃がはしった。



「いってぇぇなぁぁ!」



俺は、しばらくしてから自分がうたれたことに気付いた。



「お兄ちゃんがまだまだなんだよぉ」



得意げに笑みを浮かべる妹ラム。



ピンクのハートガラパジャマが女の子らしいラムは、肩下まである茶髪をふわりとはずませ、



「……弱」



の一言を俺に浴びせた。



「て、てめえ!」



俺は歯を食いしばり、ラムをにらみつける。



ラムはそんな俺を見ると、満足気に廊下へ出ていった。



< 3 / 156 >

この作品をシェア

pagetop