last Wish〜最期の願い〜
私は、熊以外のストラップを、全て戻して


会計に向かった。


「あみ!!」


拓の呼び止める声で、立ち止まった。


拓がこっちに走ってきた。


「俺が買ってきてやるから、待ってろ」


私の手からストラップを強引に取り


走って行った。


「拓!お金は?!」


拓はストラップを上にあげて言った。


「あ・と・ば・ら・い〜」





拓が、ストラップの入っている袋を提げて


笑顔で戻ってきた。


「はい、どーぞ♪」


私の前で、熊のストラップが揺れている。


「ありがとうッ」


笑顔でストラップを受け取って


優しく握りしめた。



初めてのおそろい。


きっと


一生の宝物になる。
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