あたしのご近所さん。
どっちにしても、和樹くんは本当に優しい。

あたしと一個しか変わんないのになぁ…


「じゃあちょっと行ってくるね」


奥にいる和樹と麻耶に声をかけた。

「ん?あぁ」

曖昧な返事が返ってきたけど…大丈夫かな。


バタン…
ガチャガチャ…


鍵をかけてから歩き出した。


「ありがとね、和樹くん」


一応、お礼を言っておく。なんだかいつもありがとうって言ってる気がするなあ…

「なにが?」


ハァッと白い息を漏らしながら言った。


「んー?なんでもない。……和樹くんてさ、タバコ吸うんだね?」

チラッと横目で和樹くんを見た。
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