あたしのご近所さん。
プシュー

ドアの開く音がして俺は固いホームに足を下ろした。

ザワザワしているホームはいつも通りで

いつもの光景だった。


改札機を通り、目の前の階段を下りる。


折りたたみ傘持っててよかった。

俺はカバンからゴソゴソと出そうとした。


ふと目の前に視線がいく。



───────誰か寝てる?


壁にもたれかかるようにして座っている。

だけど少し丸くなって寝ているようだった。

しかも女の人らしい。
髪の毛は長く栗茶色だ。

こんなとこで寝たら危ないだろ…


「あの、すいません」
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