あたしのご近所さん。
「まじで?じゃあ入る」


子供みたいな先生はそのまま雪菜のお姉さんの部屋に消えた。





パタン…





その音が最後聞こえた音でそのあとは

なにもきこえなくなった。



雪菜のお姉さんは先生のことが好きなんだ。
先生は雪菜のお姉さんが好き。

2人は互いを必要として思いやって

「愛し合っている」

きっとそうなんだってあたしにもわかった。

それに比べてあたしは自分のことしか考えてなくて自分の気持ちばかり押し付けて。


完璧片思いだった。


「はぁーあ……」


深いため息をつくとあたしは階段を下りた。
泣きそうな気持ちを抑えて歩く。


「早く帰ろ」
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