あたしのご近所さん。
もう全部全部
言ってしまおう。






たとえこのぬくもりが消え去ろうとも。


俺は耳元で呟くように言った。



「美雪ちんのこと…すっげえ好き。かわいいとこもどじなとこも優しいとこも全部全部大好き」






言った。
言ってしまった。
美雪ちんの顔が見れない。
目の当たりにするのが怖くて瞼を閉じた。


でも現実を受け止めなきゃいけない。

俺は美雪ちんの顔をそっと見つめる。


顔は真っ赤で
でも困っているような顔で


俺にはたまらなく苦痛だった。


困らせてごめん……。

< 146 / 228 >

この作品をシェア

pagetop