あたしのご近所さん。
悠太が問いかけた。あたしは頭を振った。

なんて言えばいいかわからなくて…



「…上がる?」



そう言って悠太は部屋に誘導してくれた。

あたしはコクリと頷き、靴を脱いで部屋にあがる。






「お茶入れるから待ってて」




悠太はいつでも優しいね。こんなあたしでも優しく接してくれる。




「なにがいいかわかんなかったからココアにしたけど」



コトンと音をたててココアは目の前に置かれた。

甘くて優しい、いい匂い。あたしは一口飲むと再びマグカップを元の位置に戻した。
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