あたしのご近所さん。
「…で…なにか言いたいことあるんだろ」



悠太は責めることなく、なでるみたいに優しく問いかけた。

あたしはその優しさが嬉しくって涙が出そうになる。

「あの…ね。怒らないで聞いてほしいの」




涙が見えないように下をむく。だけど余計にこぼれてココアに落ちた。


悠太はたぶんこちらを見ている。そして、あたしの次に言う言葉を待ってくれている。


「あたし…っあの時…悠太に告白された時…」


顔が赤くなる。体が燃えたみたいに熱くなる。

それに、声が時々震えているのが分かった。
< 195 / 228 >

この作品をシェア

pagetop