あたしのご近所さん。
「佐藤、ごめんな。でも来てくれて嬉しい」


和樹くんは笑って言った。少し胸がときめいたのはここだけの秘密。

「じゃああたしもう帰るね」

麻耶は腕時計を見ると、ベッドから腰をあげた。


「え?学校に行くの?」


あたしは麻耶に問う。麻耶は「違うよ」と言って笑った。

でも、なにも話さずに病室から出て行ってしまった。どうしたんだろ…

光輝も学校へ行くから、と行って病室から出た。

じゃああたしも帰ろうかな…

そう思って病室のドアに手をかけた。
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