あたしのご近所さん。
「佐藤」



和樹くんはいつになくしゃがれた声をしていた。



「これからも友達として、仲良くしような」


後ろを向いていたから和樹くんの顔は見えなかった。だけどほんの少し鼻水をすする音が聞こえた。


「うん。…ありがとう」


ありがとう。和樹くん。あたしは和樹くんのこと好きだよ。とっても、いい友達だと思う。きっとすぐにあたしよりいい人が見つかるよ。その時は笑って今のこと話し合えたらいいね…


あたしは勢いよくあけて病室から出た。朝のせいもあってかどこかすがすがしい気分だった。
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