あたしのご近所さん。
あたしたちは車に入った。後ろでは三毛猫が「みゃー、みゃー」と泣いている。

「名前どうするの?」

運転のときは真面目な顔の悠太。

あたしは目が合うと恥ずかしいので、前を向いたまま聞く。

「ミュウにしようかなー」

ミュウかあ。なかなか可愛いじゃん。
あたしも猫欲しいなあ。

「ミュウかあ。…ミュウちゃーん♪」

あたしは振り向いてカゴごしに名前を呼ぶ。

ミュウちゃんは「みゃー」とまた鳴いた。

「ミュウちゃん、自分の名前わかってるよ!頭いいねー!悠太、ミュウちゃんお利口さんだぁ」

悠太はクスクス笑って、「そっかあ」と言った。

自分の猫なんだからもっと喜んだらいいのに。

「変なのー」
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