あたしのご近所さん。
「先生、教えてよ」

有田が走ってきてぐいっと俺の腕をつかむ。

そういえば、そうだった。この子らの授業の最中だ。

「美雪ち……えと、美雪。もう帰って。邪魔になるから」


そんなこと言いたかったんじゃない。
邪魔じゃないし、会えて嬉しい。

それなのにそれなのに
やきもちで胸は支配されて

冷たい言葉しかかけれない俺。

最低…。


美雪は少ししょんぼりして

「うん、ごめんね。雪菜、バイバイ」


と言って帰っていった。佐藤は美雪ちんが好きなのか笑顔で手を振っていた。

ごめん。美雪ちん…。
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